較正観測メモ
HBS 岡山188cm鏡 較正観測手順          2001.09.27.      川端
                                         2003.02.06.改定  川端
                                         2005.11.04.改訂  磯貝
                          for AndorCCD   2008.01.18.改訂  磯貝

昼間
・コメットフラット
・2つ穴第一フラット
・2つ穴第二フラット
夜間
・1対1対応測定
・測光観測
・2次光強度測定

昼間
・フラット観測の準備(コメットフラット、2つ穴第一、第二フラット共通)
   0. 制御室 望遠鏡制御架の Main電源をONにする。
   1. ドームスリット Open。 天頂ぎりぎりまで開けない。(感覚でz=10°程度まで)
   2. ドーム内制御卓で望遠鏡を向ける方向(北東方向、HA〜-2時間、Dec〜+60°程度)に
        ドームを回す。(スイッチ: Dome Rotation  L:北->西  R:北->東 の方向)
   3. 望遠鏡を天頂に向ける
   4. ミラーカバー Open
   5. 昇降床を上げ、NDフィルターを入れる(コメットの場合、 ターレット#1)
   6. 昇降床を元に戻してから、ドーム内制御卓を操作してスリットを向けた方向に
       望遠鏡を目視で確認しながら向ける。
   7. 制御室に戻り、望遠鏡制御GUI(cont74)上で表示されているRA,DECに近い、
       きりの良い座標に望遠鏡を向ける。
   8. この際、恒星時駆動(siderial drive)、AUTO Domeにするのを忘れずに行う。
   9. 以下の作業は各フラットの観測メモを参照のこと

・コメットフラット
   1. フィルターの目安は、ターレット #1。 (積分時間:20秒で 40,000ADU)
   2. 分光器スリットは 2.00mmのまま、コメットダイヤフラム使用
   3. 遮光をした後、ピークカウントが40,000前後になる積分時間を求める。
       積分時間が3秒未満か30秒以上になる場合は、フィルターの組合せを変更
       (以下の*を参考に)して下さい。
   4. バイアス撮影
   5. ダーク撮影
   6. 波長板方位角 0.0, 22.5, 45.0, 67.5度を1セットとして、3セット取得
   7. 5〜6を適宜繰り返す。(30セットを目標)
   8. ダーク撮影、バイアス撮影
   9. ST-4 STAGE, フィルターターレット、分光スリットを戻して終了
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・2つ穴第一フラット
   1. フィルターの目安は、ターレット #2。(積分時間:10秒で 30,000ADU)
   2. 分光器スリットは 2.00mmのまま、2つ穴ダイヤフラム使用
   3. ピークカウントが40,000前後になる積分時間を求める。積分時間が
       3秒未満か30秒以上になる場合は、フィルターの組合せを変更
       (以下の*を参考に)して下さい。
   4. バイアス撮影
   5. ダーク撮影
   6. 波長板方位角 0.0, 22.5, 45.0, 67.5度を1セットとして、3セット取得
   7. 5〜6を適宜繰り返す。(12セットを目標)
   8. ダーク撮影、バイアス撮影
   9. ST-4 STAGE, フィルターターレットを戻して終了
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・2つ穴第二フラット
   1. フィルターの目安は、ターレット #1。(積分時間:20秒で 30,000ADU)
   2. 分光器スリットは 0.14mm (目盛は04)、2つ穴ダイヤフラム使用
   3. 遮光をした後、ピークカウントが40,000前後になる積分時間を求める。
      積分時間が3秒未満か30秒以上になる場合は、フィルターの組合せを
      変更(以下の*を参考に)して下さい。
   4. バイアス撮影
   5. ダーク撮影
   6. 波長板方位角 0.0, 22.5, 45.0, 67.5度を1セットとして、3セット取得
   7. 5〜6を適宜繰り返す。(12セットを目標)
   8. ダーク撮影、バイアス撮影
   9. ST-4 STAGE, フィルターターレット、分光スリットを戻して終了
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 *補遺 フィルター設定について
   STAGE-ND は、ND2 (光量100分の1)
   ターレット #1 は、ND1 (光量10分の1)
   ターレット #2 は、ND2 (光量100分の1)
   となっています。これらを参考に、光量を調整して下さい。


夜間
・1対1対応測定
  天頂付近の明るい星を使う。 波長板方位角は0.0度のみ
   1. 分光器スリットを2.00mm
   2. 2つ穴フラムの下穴に十字線を合わせておく
   3. 1つ穴ダイヤフラムに変更し、十字線の中心に星を導入してAGオン
   4. ST4 STAGE TRAIL で、Yの+方向に26秒角トレールさせる。
       こうすると、2つ穴の上穴の上はじより、穴直径の3分の1ほど
       さらに上の位置に星が行くはず。
       (移動速度は毎秒20秒角程度で行い、望遠鏡はハンドセットで
        荒入れすると早く済む)
   5. 2フレーム撮影。
   6. 2.8秒角だけ、星位置を下穴の方に移動する。
    (ST-4 STAGE TRAIL を用い、 Y > -(マイナス) > 2.8 > 0.3 の順に指定)
   7. 4箇所撮ったらダークを1フレーム撮影。
   8. 5〜7を3回繰り返し、全部で13箇所で撮影。 
   9. 分光器スリットを0.06mm (目盛りは96) にし、1つ穴ダイヤフラムのままで、
       HCTを点灯(STAGEをLmpMir、LampMirrorをHCTに、ShutterをOPEN)し、
       6フレーム撮影。ダークは全部で3枚。
  10. 分光器スリットを2.0mmに戻し、HCTを消灯、ST-4 STAGEをHOLEに
       戻して終了。
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・測光観測
  波長板方位角は0.0度のみ、観測室置きの「測光標準星チャート」を使用
   1. 分光器スリットは2.00mmのまま
   2. 2つ穴ダイヤフラム使用
   3. 下穴に標準星を導入(AGなし)、積分時間を設定
        #星ごとに積分時間を変えても差し支えないが、ダークを節約する
        #ため、なるべく同じ時間で済むように心がける
   4. 波長板0.0度のみで2フレーム撮影(1フレーム撮影終了したら
       ガイドミラーを入れてマニュアルでガイドし直す)
   5. 天頂から低空まで、さまざまな高度にある標準星にて、3〜4を繰り返す。
       目標は、f(z)=1〜2.5でのべ5星以上。
   6. 合間にターゲット星や、偏光標準星をいれても良い。
   7. 各積分時間で、ダークを3枚以上撮影
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・2次光強度測定
  天頂付近の明るい星(3等級程度)を使う。 波長板方位角は0.0度のみ
   1. 分光器スリットは2.00mmのまま
   2. 2つ穴ダイヤフラム使用
   3. 下穴に星を導入(AGオン)、積分時間を決める。
   4. フィルター無しで3フレーム撮影
   5. 偏光解析系のフタを開け、虹彩絞りの上あたりにVO58フィルターを置き、
       6フレーム撮影
   6. 再びフィルターを外して3フレーム撮影
   7. もし天頂付近にもっと明るい星(〜1等)があれば、その星に移す。
   8. VV40フィルターを置き、積分時間を決める。(暗くても、60秒までとする)
   9. VV40フィルターを置いたまま、5フレーム撮影
  10. さらにVO58フィルターを入れ(分光器スリット下部に)、10フレーム撮影
  11. VO58フィルターを外し、VV40フィルターのみで5フレーム撮影
  12. 各積分時間で、ダークを3枚ずつ撮影
  13. フィルターを外して終了。
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Last modified: Fri 18 Jan 2008
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