HBS立ち上げメモ
以下、HBSを岡山188cm望遠鏡に取り付けて、観測を行えるよう立ち上げるまでの手順等を記したメモである。
・HBS取付前日
・装置、CCDカメラの動作確認
・装置を保護していたビニールシート、梱包ラップを外す。
・ケーブルを制御室屋根からおろし、コネクタを保護していたアルミホイルを外す。
・HBSラックをケーブルが届く位置(ドーム内西側床)まで移動させる。
・IIカメラ以外のケーブルを全て結線する。
・HBSラック内のPCにLANケーブルを挿す(HUBは望遠鏡に貼り付いている)。
・制御室内、OAタップのコンセント2つを挿し、PCの電源を入れる。
・較正系の動作チェック
・ST-4ステージ (x方向、y方向、イニシャライズ)
・ランプシャッター on/off 2005年5月: シャッター板取り外し
・ハロゲンランプ on/off
・HCT(ホロカソードチューブ) on/off
・ランプミラー ハロゲン/HCT 2005年11月現在: PCから制御不可
2008.5メンテ : 「ドライバへの100V電源の端子を外してあります。
このため、今後ミラーは常にHCT側にあることになります。
ハロゲンランプを使う場合は、PMT6を手でまわしてあげ
る必要があります。」
・ステージ( ホール、GTプリズム、ランプミラー) 2005年11月現在: PCから制御不可
・偏光解析系の動作チェック
・ガイドミラー in/out
・1/2λ波長版 (22.5°回転、原点会わせ)
・ダイアフラム (1つ穴、2つ穴、0.2mmスリット)
・CCDカメラの動作チェック
・制御ソフト(AndorMCD)の立ち上げ
・冷却テスト
・バイアス画像取得テスト
・HBS取付当日
・装置取付作業
・岡山所員が副鏡交換を行い、カセグレン穴のダミーウェイトを取り外した
後にHBSの取付を行う。
・取付のボルトは、ダミーウェイトのものを使用。
・カセグレンローテータの角度は、装置が北を向けば原理的には何度でも
構わないが、一応「66.3°」を推奨。
所員による作業終了後、かならずカセグレンローテータの値と装置が北を向いていることを
確認すること。回転角は忘れずにメモしておくこと。
・装置取付後、ケーブルを極軸、主鏡裏面の取手に仮止めする。参考画像一覧
・岡山所員、望遠鏡のバランス調整を行う。
・バランス調整後、ケーブルの本止めと、結線を行う。
・較正系、偏光解析系動作確認 (前日と同じ作業を行う)
・IIカメラ動作確認
・ひとみの調整
1. 晴/曇 時に、ドームスリットを開けて望遠鏡を天頂に向ける。
2. 偏光解析系の蓋を開け、ターレットを「4番」にする。
3. 工具箱に入っている偏光フィルターをひとみの下に差し込む。
4. 偏光解析系、南側側面にあるのぞき穴の蓋を外し、拡大鏡で望遠鏡の主鏡像
を見ながら、ひとみの脇にある棒を回転させてひとみの開き具合を調整
する。
←主鏡像を隠さず、主鏡像外側の迷光を遮るような大きさにする。
5. 偏光フィルターを一度外し、90度廻してから再度差し込み、4を行う。
・カメラ枠位置の調整
・ランプシャッター: open, ランプミラー:ハロゲン、ステージ: ランプ
ミラー、ダイアフラム:2つ穴の設定にして、ハロゲンランプのスペクトル
を取得する。
・カメラ支持枠を固定している4本のボルトを緩め、4本のスペクトルの
Y軸方向の中心が 250-280pix程度に来るようカメラ支持枠を微調整する。
・カメラレンズフォーカス調整
・ランプシャッター: open, ランプミラー:ハロゲン、ステージ: ランプ
ミラー、ダイアフラム:1つ穴、分光器スリット: 0.08mmの設定にして
HCTのスペクトルを取得する。
・カメラレンズ底面にあるネジを緩め、カメラレンズを回転させて、望みの
波長でベストフォーカスになるよう調整する。
注:青側スペクトルよりも赤側スペクトルの方がフォーカスが厳しい。
また、北から見て右方向の回転: ベストフォーカスは赤側へ
左 ゝ : ゝ 青側へ
・カメラレンズ周辺の遮光
← 遮光は板に沿って折り曲げる。折り曲げを増やすことで、迷光を遮る。
・偏光解析系、カメラ周りの遮光