線スペクトル偏光分光装置
各種装置制御系
May. 29, 2002. H.Akitaya
概要
[ブロックダイアグラム]
LIPS では、Linux制御のパソコンのパラレルポートから、
3種のステッピングモーター、
6個のフォトマイクロセンサー、
およびTr-Ar 較正光源の点灯を制御している。
汎用のパラレルポートは、出力チャンネルが12 bit、入力チャンネルが
5 bitと、入出力ともにチャンネル数が少ない。
そのため、パラレルポートからは信号をシリアル線で入出力し、それを
自作PIOボードによって16 bitパラレル入出力に変換し、多チャンネル化を
図っている。
OSとして広く普及しているLinuxを用い、
入出力に汎用のパラレルポートを使用することにより、
移植性・可搬性に優れる。
また、自作ボード郡は全て3Uユーロカードサイズで機能ごとに
モジュール化されている。
バックプレーン上での配線で相互接続が可能となっており、
増設・交換などの拡張が容易である。
一方、OSがリアルタイムではないため、
厳密な時間制御を要する用途には使用できないが、
制御PC部を相当のものに交換することだけで容易に対応できるはずである。
構成
PCを除く下記各ボードは全て3Uユーロサイズカードとなっており、
3Uカードラックに納められ、バックプレーンワイヤラップ配線で接続される。
電源は5V直流(回路用、センサ電源用)、24V直流(ステッピングモーター用)が
それぞれ専用3Uボードを介してバックプレーンに供給される。
-
Linux 制御 ノートPC
- Linux(Vine2.1)からパラレルポート中出力5 bit、入力1-bit
を用いて「16-bit PIO ボード」を制御する。同ボードへの接続には
出力電圧維持のため「入出力バッファボード」を介する。
パソコンには Fujitsu FMV575NU/W (Pentium 75MHz)を使用、
パラレルポートはPCMCIA パラレルポートカード(QUANTUM SPP-100)を使用。
-
パラレルポート用 入出力バッファボード
- バッファICを用いてPCパラレルポートからの12出力、および、
パラレルポートへの5入力それぞれの入出力電圧をTTLレベルに維持する。
-
16-bit PIO ボード
- PCパラレルポートからの出力3 bitのシリアル信号から16-bit出力を生成し、
ポードへの16-bit入力信号をPCパラレルポート出力2-bit、入力1-bitを
用いてPC側に送信する。
このボードのPIOを用いて、以下の各種ボードを制御する。
-
11ch フォトマイクロセンサー駆動ボード
- 最大11個のフォトマイクロセンサー(OMRON EE-SX673)からの出力信号を
受信し、C-MOSレベルで信号出力する。
また、センサのON/OFFも行う。
-
2相ステッピングモーター駆動ボード
- 2相パルスモータードライバ(オリエンタルモーター CSD2109-P)を搭載し、
ドライバへの信号入出力を行う。
視野確認鏡移動用モーターに使用。
-
5相ステッピングモーター駆動ボード (スリット・GTターレット)(x2)
- 5相パルスモータードライバ(オリエンタルモーター CSD5807N-P)を搭載し、
ドライバへの信号入出力を行う。
最大3つのフォトマイクロセンサーからの出力信号の中継も行う。
スリット交換用モーター、GTターレット回転用モーターそれぞれに使用。
-
5相ステッピングモーター駆動ボード (スリットV・クロスDP)(x2)
- 5相パルスモータードライバ(シグマ光機 SG-507C)を搭載し、
ドライバへの信号入出力を行う。ステージ内蔵フォトマイクロセンサーか
らの出力中継も行う。
スリットビュアー調光機構、クロスディスパーザー回転機構それぞれに使用。
19-inchラックに納められた制御系3Uカードラック(中断)と
制御用ノートパソコン (下段)
ボードの説明、回路図、部品配置図、写真など
制御ソフト
Linux / Windows (Borland C) 双方に対応したC プログラム。
通常はLinuxで使用する。
V1.71
(2001.12版)のメモ
以下、準備中
秋田谷 洋
(akitaya@astr.tohoku.ac.jp)