線スペクトル偏光分光装置 CCD開発・製作報告

* linearity (2)

Sep 17, 2002.

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* linearity 2

比較的低いカウントで gain 値のjump (=linearity特性のjump)が生じていたため、 SIGADCの回路変更により、通常より高いBias電圧を加えることで、 bias jumpが生じないようにした。
複数の積分器積分時間設定(=gain設定)で、shutterless photon transfer法 を用い、様々なカウントにわたるlinearity特性を調査した。
SIGADC R36(=51kΩ)に18kΩを並列接続。(合成13kΩ)。
これによりこれまでの4倍のBIAS電圧をかけられるようになった。
VBISOFF = 1.16 V、VSIGOFF = -4.84 V。

* 結果図


図1: Signal (ADU) - gain (ADU/e-)図。
Tinteg〜1200 nsの場合は、大きなカウントでgainが減少しているが、 gainを大きくした場合、およそ平坦に見える。
カウントの小さな場合のgain jumpは、このスケールでは顕著ではない。


図2: 図1の小さなカウントでの拡大図。数百カウント程度の領域で、 gainのjumpが起こっている。これは、Bias電圧を大きく印加することで、 jumpの起こるカウントをSignalの正の領域から追い出そうとしたのだが、 まだ少し電圧が足りなかったためまだjumpが生じてしまった。
Bias電圧をもう少し加えることで、完全にjumpを無くせるだろう。


図3: 本設定時(大きなBias電圧印加時)のnoise。
通常時の6e- 〜から1.5倍以上、9〜25 e-のノイズが載る。

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post 秋田谷 洋 (akitaya@astr.tohoku.ac.jp)