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岡山91cm 望遠鏡
HBS 観測時 望遠鏡操作マニュアル

東北大・理・天文 秋田谷 洋

最終改訂: 2001.2.22
since 2000.11.22 ....

(注意)
2001年2月から望遠鏡制御ソフトの使用方法が若干変更になっています。 詳しくは 制御ソフト 旧版使用時の注意を参照下さい。


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[HBS観測簡易マニュアル]

■ はじめに

HBSを91cm望遠鏡で使用する際には、望遠鏡およびドームの制御は 主にOOPS制御ワークステーションbicchuのソフト上から行う。 以下に簡単にその使用方法を紹介する。

■ ソフトの起動方法

  1. OOPS制御用WS bicchu(写真1)のコンソールから、ユーザーoops でログインする。
  2. bicchu[oops]% x11 [return] (X windowの起動)
  3. kterm上で、
    bicchu[oops]% display [enter] (制御ソフトの起動)
  4. 望遠鏡制御ソフト主画面(図1)が表示される。

bicchu image
(写真1) OOPS制御用WS bicchu。望遠鏡制御PCの起動後。

■ 望遠鏡制御ソフト主画面

ソフトを起動すると、望遠鏡制御ソフト主画面(図1)が表示される。 この画面には、時刻、恒星時、天頂距離、エアマス、時角、望遠鏡方向の 赤経、赤緯などの基本的な情報、望遠鏡・ドーム装置の状態、 および、望遠鏡・ドーム動作を指定するボタン群が表示されている。

ボタン群のうち、重要な特に重要なものは以下の通り。 ここに紹介されていないボタンについては、OOPSマニュアルなどを参照のこと。
ボタン名機能
Dome/Tel Control サブウィンドウDome/Tel Control (図2)を表示する。
ドームシャッターの開閉、ドーム内各種ランプの点灯/消灯など、 望遠鏡・ドーム周辺装置の制御を行う。
Object サブウィンドウObject Selection (図3)を表示する。
予めファイルに登録した天体名、座標のリストから次に望遠鏡を向ける 天体を選択し、座標をソフト上に読み込む。
Telescope Slew 望遠鏡をObject Selectionで選択した天体方向や 天頂方向などのいくつかの特殊な方向に向ける。
マウスの右クリックで以下のポップアップメニューが表示され、ここで指定の方向を選択すると その方向に向け望遠鏡が動き出す。

ポップアップメニューの内容
Stop望遠鏡の動作を停止する
StartObject Selection画面で選択し た天体方向("Next Object"欄に 表示されている天体)に望遠鏡を向ける
DomeFFドームフラット定位置に望遠鏡を向ける。 ドームも連動し、スクリーンを定位置に設定する
Zenith望遠鏡を天頂方向に向ける
H.Hawk?

■ 望遠鏡動作の途中停止について ■
望遠鏡の天体導入途中で動作を停止したいときは、上記ポップアップメニューの Stopを選択するか、望遠鏡制御パソコン cont36(PC-9801BX2; 写真2)の ファンクションキー(F1-F10のいずれでもよい)を押す。

それでも止まらない時 (暴走したとき)は、 制御架(写真3)の EMERGENCYボタンを押すor制御架の電源を落すことで対処する。

AutoGuider onにすると、オートガイダーからの微動命令を 受け付け、それに応じて望遠鏡を動作させるようになる。
通常時はoffとし、HBSオートガイダー使用時にのみonにする。
Dome Mode ドームの回転機能を設定する。それぞれの機能は以下のとおり。 ドーム回転によるCCDへのノイズ混入は見られていないので、観測時は、通常 Autoで良い。
Mソフト上からのドーム回転は一切無し。
SA天体導入の際にのみ、望遠鏡方向にドームスリットを 向ける。以後望遠鏡が動いても、ドームは回転しない。
Auto望遠鏡方向にドームスリットが向くように、 常に望遠鏡の動きに追随してドームが回転する。
Spot Light ドーム内のスポットライトを点灯/消灯する。
Sid 望遠鏡のSidereal Driveの開始/停止を指定する。 赤字のときに駆動状態、黒字の時に停止状態を示す。
駆動状態を示していても、R.Aのモーター設定が"quick"になっていると (制御架コントロールパネルなど参照)Sidereal Driveが働かないので注意する。
Quit ソフトを終了する

望遠鏡制御主画面
(図1) 望遠鏡制御主画面。

cont36 image
(写真2) 望遠鏡制御PC cont36。
望遠鏡動作途中停止時など特別な場合を除き、
通常は操作しない。
上のモニターはドーム内監視モニター。

制御架
(写真3) 91cm望遠鏡制御架と制御卓

■ Dome/Tel Control ウィンドウ

望遠鏡制御主画面でDome/Tel Controlを選択すると、 Dome/Tel Controlサブウィンドウ(図2)が表示される。
ここでは、以下の望遠鏡・ドームの周辺機器の動作、設定を行う。

ボタン名機能
Dome Shutter Dome Shutterの開閉
Mirror Cover 主鏡カバーの開閉 (2000.11現在故障中。使用不可)
Dome Rotation ドーム回転
Cs Rotator 無効
Dome Light ドーム内蛍光灯の点灯/消灯
Spot Light ドーム内スポットライトの点灯/消灯
FF lamp ドームフラット光源の点灯/消灯
HCT lamp 望遠鏡据え付けHCTランプの点灯/消灯 (現在無効?)
Dome monitor ドーム内監視カメラの電源投入/切断

ドーム望遠鏡製制御画面
(図2) Dome/Tel Control ウィンドウ

■ 天体選択画面

■ 具体例

■ トラブルとその対処

症状対処
ドームが回転しない。 望遠鏡制御ソフト主画面Dome mode - Autoとする。
Sidereal Driveが駆動しない。 望遠鏡制御ソフト主画面中、Sidを が赤字になっており、91cm望遠鏡制御架のモーター設定が Quickとなっていないことを確認する。
偏光標準星の天体リストファイルは何処? bicchuの、
/home1/bicchu/oops/object/hbs/hbsall.obj
制御ソフト ウィンドウのボタンをクリックしたのに動作しない。
(スポットライトがつかない、望遠鏡が動かない etc.)
ボタンをクリックしても命令が実行されない場合がある。 このような時は、再度ボタンをクリックして命令が実行されるのを確 認する。
autoguider:onなどは、命令が実行されなかったときに気付かない場合 があるので注意する(例えばこの場合は、cont36の 画面を見てautoguider: on が正しく実行されたのを確認すると良い)。
天体導入中、いつまでたっても望遠鏡の動作が終了しない。 一度、望遠鏡の天体導入動作を停止(cont36の ファンクションキーを押す)し、再度天体導入を試みる。
それでも同様の症状が出る場合は、天体導入動作を停止させ、 制御卓を使用し、モーター速度QUICKで望遠鏡の 向きを少し振ってから再度天体を導入する。

■ 岡山91cm 望遠鏡ドーム・観測室概略図

91cmドーム概略図

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post akitaya@astr.tohoku.ac.jp