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A..2 Linearity Residuals

安定した光源の光を、ある照射時間 $t_{\rm E}$でCCDに照射し、 得たシグナル値が $S_{\rm ADU} (t_{\rm E})$とする。様々な照射時間で同様の測定を行い、 $t_{\rm E}$ $S_{\rm ADU} (t_{\rm E})$の多数の組を得る。そのうち、一つの組を 選び、$t_{\rm E_M}$$S_{\rm ADU_M}$とする。 このとき、Linearity Residuals、 $LRs(S_{\rm ADU})$ [%]は、以下のように定義 される。


\begin{displaymath}
LRs(S_{\rm ADU}) = 100 \left(1-\frac{S_{\rm ADU_M}/t_{\rm E_M}}{S_{\rm ADU}(t_{\rm E})/t_{\rm E}}\right)
\end{displaymath} (11)

また、電子生成は入射光量に比例するので、適当な係数 $\alpha_{\rm E}$を用いて、

$\displaystyle S_e$ $\textstyle =$ $\displaystyle \alpha_{\rm E}t_{\rm E}$ (12)
$\displaystyle S_{\rm ADU}(t_{\rm E})$ $\textstyle =$ $\displaystyle k(S_{e})S_{e}=k(S_{e}(t_{\rm E}))\cdot \alpha_{\rm E} t_{\rm E}$  
$\displaystyle \frac{ S_{\rm ADU}(t_{\rm E})}{t_{\rm E}}$ $\textstyle =$ $\displaystyle k(S_{e}(t_{\rm E}))\cdot \alpha_{\rm E}$ (13)

と書ける。よって、式(11)、(13)より、 $LRs(S_{\rm ADU})$は、様々なカウント値$S_{\rm ADU}$におけるゲイン値、 $k(S_{\rm ADU})$と、ある適当なカウント値$S_{\rm ADU_M}$でのゲイン値、 $k(S_{\rm ADU_M})$を用いて、
\begin{displaymath}
LRs(S_{\rm ADU}) = 100 \left(1-\frac{k(S_{\rm ADU_M})}{k(S_{\rm ADU})}\right)
\end{displaymath} (14)

とも書ける。

ここで、Linearity Residuals $LRs(S_{\rm ADU})$は、 基準に選んだあるシグナル値での線形性(定義により $LRs(S_{\rm ADU_M}) = 0
\;\%$)に対する、他のシグナル値での線形性の差異を、100分率で示す量である。


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Hiroshi AKITAYA 平成15年11月20日