次へ: 文献目録
上へ: A. 線形性に関わる表式
戻る: A..2 Linearity Residuals
A..3 シグナル値分散 - シグナル値関係 :
-
relation
あるピクセルにおいて、一定の光量の照射や熱電流に起因するシグナル値を、
充分多数回にわたって測定したとき、その平均値が [ADU]、
標準偏差が
[ADU]
であったとする。また、ADU単位での読みだし雑音を
[ADU]
とする。このとき、蓄積された電子そのものに起因するシグナル値の標準偏差
との間に以下の関係が成り立つ。
|
(15) |
一方、このとき、平均として [electrons]の電子が生じたとすると、
各測定ごとの生成電子数不定性、 [electrons]は、
Poisson noiseで表されるため、
|
(16) |
となる。
このとき、
と、は、以下の誤差伝播式により結びつけられる。
|
(17) |
ここで、式(10)をで微分して、
|
(18) |
が得られるので、式(17)は、式(18)、(16)、(10)を
用いて、
より、
となる。ここで、
|
(23) |
|
(24) |
と定議すると、
と書ける。ここで、
-
のとき、
|
(27) |
となる。
即ち、
とを測定し、(23)式に
より
を得た場合、
そのまま真のゲイン値の分布、
が得られる。
一方、
-
(但し
)
のとき、
つまり、ゲイン値
の変化率
と
シグナル値の積が無視できるほど十分小さく
ない場合は、
から、真のゲイン値
をf直接得ること
はできない。
ところで、式(21)、(23)、(24)より、
|
(30) |
と書ける。よって、もしSLPT法により、
の関数形が得られており、
かつ、境界条件として、適当なにおける
が正しく分かっている場合、
式(30)を解析的、もしくは、数値的に解くことで、
任意のにおける、真のゲイン値分布、
を得ることができる。
次へ: 文献目録
上へ: A. 線形性に関わる表式
戻る: A..2 Linearity Residuals
Hiroshi AKITAYA
平成15年11月20日