線スペクトル偏光分光装置 CCD開発・製作報告

* M-Front - Messia-IV廻りの作業経過4

Oct. 17, 2000.

前回の報告(『M-Front - Messia-IV廻りの作業経過3』)
次の報告(『M-Front - Messia-IV廻りの作業経過5』)


2000.10.13

CIC Instrumental PIO 出力による機器制御1

Messia-IV CICのIPIO 出力のch6にシャッター(メレスグリオ、コントローラー付)、 ch7に池田作成のHCTランプ制御用リレー回路を接続。Messiaソフト上のコマンド ラインからそれぞれのチャンネルに信号を送ると、シャッター、リレーが正常に 動作することを確認した。

CIC) ipo 0 0x0020  -> シャッター開
CIC) ipo 0 0x0040  -> HCT回路リレー開
CIC) ipo 0 0x0060  -> シャッター開、HCTリレー開
CIC) ipo 0 0x0000  -> シャッター閉、HCTリレー閉

次は、Messia Cプログラムの中にそれぞれの命令を組み込み、プログラム上から 動作できるようにする。それぞれの機器用の配線も作成する。


2000.10.14

バッファICを交換するもクロック異常改善されず

9月に、BIASボードバッファ直後クロック波形が、チャンネルによっ て異常な形を示し、原因がBIASボードのバッファICの異常による可能性が あることを報告した。この度、バッファIC 74ABT16245(TI)の交換部品 74ACT16245(TI;規格などは74ABT16245と同等)を入手したので、ICを交換した。
BIAS board bufer
BIASボード。右上が交換したバッファIC

IC交換後、BIASボードバッファ出力、CLKAMP出力の波形を測定したところ、 IC交換による状況変化はみられず、

ch 0(S1),1(S2),2(S3),4(DG),9(SW) : 波形正常
ch5(P1),6(P2),7(P3) : 波形異常(BIAS直後の立上り、立ち下がりでリップル状
のパルスが載り、CLKAMP出力では矩形波が出力されない)
ch11(R) : 全く電圧出力されず

という以前と全く変わらない状況であった。(図1,2)

以前、ch5,6,7のBIAS出力の波形が、他のチャンネルに比べてなまりがないと 指摘したのは、単にこれらのチャンネルには、ローパスフィルタ用コンデンサ(1000pF) が設計段階で基板上に配線されていないためであった。
ch5(P1)のBIASボード出力ついて、他のチャンネルと同様に1000pFのコンデンサ をGNDとの間に挟んで波形を測定したところ、大局的な波形はおよそ期待された 時定数でのなまりが見られたが、立上り、立ち下がりのパルスは全く消えていな い。この波形でCLKAMP出力を見ると、やはり矩形波は出力されていない。(図 3,4)
ch5,6,7のBIAS出力の波形の立上り、立ち下がりで見られているパルスが、 CLKAMPのアナログスイッチ駆動に悪影響を与えて、CLKAMPから正しい波形が 出力されていないのではないか。

(課題)
・ch5,6,7のBIAS出力のパルスノイズの発生原因究明と除去
・ch11の出力がまったく出て来ないのはなぜか?

BIAS output P1
図1:ch5(P1=異常チャンネル)のBIASボード出力直後の波形。立ち上り、立ち下がりに幅20ns程度のパルス状のノイズが載っている。
CLKAMP output P1
図2:ch5のCLK出力直後の波形。矩形波形を成していない。
BIAS output P1 wich C
図3: BIASボード出力部分で、GNDとの間に1000pFのコンデンサを接続した場合の、 ch5のBIASボード出力。波形のなまりが見られるが、パルス状ノイズは依然その まま。
CLKAMP output P1
図4: 図3の状況でのCLKAMP出力。やはり矩形波は出ていない。


2000.10.17

CIC Instrumental PIO 出力による機器制御2

HCTランプ制御用リレー回路からHCTランプを点灯させる機器の全体が完成(池田作成)。CIC Instrumental PIO Outputからランプの点灯実験。
5V入力でHCTランプが正常に点灯、同時に冷却ファンも動作。

relay circuit
5VTTL入力によるAC100Vのスイッチング回路。左が100V入出力、右が制御用 5VTTL入力。
HCT
HCT制御用電源ボックス。AC100VをDC450Vに変換。

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post 秋田谷 洋 (akitaya@astr.tohoku.ac.jp)