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4.2 LIPSにおける線形性安定性調査方針

本報告により、2002年10月の観測期におけるカメラの線形性特性が、 ほぼすべてのシグナル値域にわたって$\pm 1\%$程度内で一定であることが示さ れた。

しかし、長期に渡る変動性については、分かっていない。 線形性は、例えば以下のような原因で変動しうる。

線形性特性の変化は、目立ちにくいため、安定性の確認には十分注意を払う必要がある。

以下に、4.1節に基づき、LIPSの運用にあたっての、 カメラの線形性特性について対処する方針について提案する。

カメラの開発期
細かな設定の変更ごとに「分散 - シグナル値関係」に基づき、 線形性特性を調査し、相対的に良好な設定を探る。(既に終了)
装置性能評価期
「光量 - シグナル値関係」に基づき、詳細で信頼度の高い線形性 特性の情報を得る。また、その設定における「分散 - シグナル値 関係」も得ておく。(本報告)
装置運用期
観測期ごとに、SLPT法による「分散 - シグナル値関係」に基づき線形性特性を調 査し、性能評価期の結果と比較する。単純な誤設定を発見するため にも、重要な観測や実験に先駆けて行うのが望ましい。 過去の結果とほぼ一致すれば、線形性は安定しているとしてよい。 相違が見られた場合は、線形性が変動しうる と判断し、「光量 - シグナル値関係」に基づき、詳細で信頼度の 高い線形性を測定し直す。付随して生じる観測誤差の再評価なども適切 に行う。(現在)


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Hiroshi AKITAYA 平成15年11月20日