線スペクトル偏光分光装置 CCD開発・製作報告
16chパラレル入出力回路の設計・製作
改良後のボードについての報告ページ
も合わせて参照下さい。(2002.5.29)
July 1, 2001.
概要
装置各部の制御にパソコンのパラレルポートを使用しているが、
使用できるチャネル数は、出力13ch、入力5chと限られている。
特に、今後装置各部の電動化に伴い、フォトセンサーを多数設置する際に、
入力が5chでは少なすぎる。
そこで、パラレルポートの出力5ch、入力1chの計6chを用いて、
16chのパラレル入出力(計32ch)を実現する回路を製作することとした。
仕様
パラレル出力
16bitの信号を1つのchからシリアルでシフトレジスタ回路に出力。
16bit分信号が出力されたところで、パラレル出力用のフリップフロップ回路に
ラッチする。制御に必要な信号は以下の3種
- ch 1(出力): シリアルデータ出力
- ch 2(出力): パラレル出力データラッチのタイミング出力
- ch 3(出力): シフトレジスタ用クロック出力
図1:パラレル出力回路。Dフリップフロップを用いて、シフトレジスタと
パラレル出力ポートを構成。
図2:出力時の信号タイミング図。
パラレル入力
16bitの信号をシフトレジスタに取り込み、その後1bitずつシフトレジスタから
取り出して、1つのチャネルから代乱す。
制御に必要な信号は以下の3種
- ch 4(出力): シフトレジスタ用クロック
- ch 5(出力): パラレル入力データをシフトレジスタに取り込むタイミング出力
- ch 6(出力): シリアルデータ出力
図3:パラレル入力回路。データセレクタとDフリップフロップを用いて、
パラレル入力ポートとシフトレジスタを構成。
図4:入力時の信号タイミング図。
以上、パソコンパラレルポートの5出力、1入力を用いて、16bit PIOを実現する。
回路設計・製作
回路図はProtelを使用して製作。基板はLPKF基板製作機を使用した。
図5: シリアルパラレル変換回路。左上の白いコネクタがパソコンパラレルポー
トからの6chの制御信号用。上の2つの黒いフラットケーブルコネクタ(20pin)が、それぞ
れ16bit入力、出力(含むGND線)。下のLED群は、制御信号、パラレル出力信号そ
れぞれの状態表示用。
回路図(PDF file; 30KB)
基板配置図(PDF file;
188KB)
参考資料
- トランジスタ技術増刊 3 「ディジタルICを使おう」, CQ出版社
秋田谷 洋
(akitaya@astr.tohoku.ac.jp)