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3.3.3 結論: 「分散-シグナル値」関係から評価した線形性のまとめ

測定量$k_{\rm nc}$をもとに数値的に$k$を解いて、線形性特性を評価した。 境界条件$k_0$ $k_{\rm nc}(S_{\rm ADU})$の関数形が含む不定性に起因して、 真のゲイン値分布 $k(S_{\rm ADU})$を、一意に決定するまでには至らなかった。

しかし、想定しうる境界条件$k_0$の不定性の範囲内で、「光量-シグナル値」の関 係から得た線形性の結果と一致する解も得られた。 よって、「分散-シグナル値」の関係は、「光量-シグナル値」から得た 良好な線形性特性と特に、矛盾するものではないと言って良い。

図 11: $k_{\rm nc}(S_{\rm ADU})$の測定値(赤点・線)。 および、6区間に分けて、一次関数で近似し、単純化した結果(青点線)。
\includegraphics[scale=0.65]{kncfit1.eps} \includegraphics[scale=0.65]{kncfit2.eps}

図: 境界条件、 $S_{\rm ADU} = 19000\; {\rm ADU}$ $k_0= 0.4500, 0.4525, 0.4550, 0.4575, 0.4600$について数値的に解いた $k(S_{\rm ADU})$。測定で得た $k_{\rm nc}(S_{\rm ADU})$も合わせて表示した。$k_0$は、19000 ADUでの $k_{\rm nc} = 0.455$を中心に、$\pm 1\%$の範囲で選んだ。
\includegraphics[scale=1.0]{kinteg_k_comp_kinitparam.eps}
図 13:11で得た $k(S_{\rm ADU})$から、Linearity Residuals、 $LRs(S_{\rm ADU})$を求めた。比較のために、「光量-シグナル値関係」 から得た $LRs(S_{\rm ADU})$ (図1)を併せて示した。
\includegraphics[scale=1.0]{kinteg_lrs_comp_kinitparam.eps}


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Hiroshi AKITAYA 平成15年11月20日