線スペクトル偏光分光装置 CCD開発・製作報告

* 制御系3Uカードラックの設計・製作

Sep. 16, 2001.

前回の報告『冷凍器を電気絶縁しての冷却・画像取得(1)』
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* 概要

これまでは装置内の電気駆動部分は、独自の制御機構が既にある 波長板回転機構を除くと、スリットステージおよびHCTランプのみで あったため、それぞれ個別に制御回路を箱に納め、ノートPCの パラレルポート入出力で制御して使用してきた。
しかし、今後、すでに導入が決まっている視野確認鏡の駆動パルスモーター、 位置検出用フォトセンサーの制御をはじめ、ターレットの電動化が想定されるな ど、制御機器が増加する。それに伴って、パソコンのパラレルポート 入出力ではポート数(12出力5入力)が不足するため、以前設計した16chパラレル入出力回路を併せて使用することが 必要となる。
以上のように、大幅に増加する制御系機器の取扱を容易にするために、 関係部品・回路を全て3Uカード化し、1つの3Uサイズラックに納めることとした。
現在、製作を進めている。

* 構成

現在想定している構成は以下のとおり。

全て3Uユーロカード(奥行き160mm)。 外部との入出力はフロントパネルに設置した各種コネクタ、ボード間の信号入出 力はバックプレーン間で行う。


製作途中のラック

* 各ボード

■ PCパラレルポート入力用ボード

PCパラレルポートからの25ピン入力をバックプレーンに接続。

■ 16bit PIOボード

バックプレーンからの5入力1出力のシリアル制御信号で、16bitのパラレル入出 力を実現する。PIOはフロントパネル、バックプレーンどちらにも接続。 基本設計は以前の設計と同じ。
万が一ポートが足りなくなれば、さらに同じボードを接続すれば、16bitPIOを 単位にポートの増設が可能。


上:PCパラレルポート入力用ボード、下:16bit PIOボード。ICやコネクタは未設 置(買いにいかなければ)。

■ 視野確認鏡駆動パルスモーター ドライバ用 ボード

モーター制御用の信号線(バックプレーン)、モータ駆動用線(フロントパネル D-sub 9pinメス)とドライバを接続。


視野確認鏡駆動パルスモーター ドライバ用 ボード。モーター駆動実験中。

■ スリットステージ駆動パルスモータードライバ用 ボード

モーター制御用の信号線(バックプレーン)、モータ駆動用線(フロントパネル D-sub 15pinメス)とドライバを接続。また、ステージ位置検出用の3つのフォト センサーからの信号線をフロントパネル(D-sub 15pinメス; モーター駆動用線と 共用)からバックプレーンに接続。


スリットステージ駆動パルスモータードライバ用 ボード(上面)


スリットステージ駆動パルスモータードライバ用 ボード(底面)

■ 11ch フォトマイクロセンサー入力ボード (未製作)

11chのフォトセンサー信号の読み取りとフォトセンサー電源のon/offを行う。 以前の設計を3Uカード化することを予定。
スリットステージ用センサー、視野確認鏡位置検出用センサーを駆動。
万が一12個以上のフォトセンサー駆動が必要となった際は、同じボードの増設で 対応可能。

■ DC5V電源 ボード(未製作)

デジタル回路駆動用の5Vスイッチング電源を3Uボードに設置し、 DC5Vをバックプレーンに接続。

■ DC24V電源 ボード(未製作)

ステッピングモーター駆動用の24Vスイッチング電源を3Uボードに設置し、 DC5Vをバックプレーンに接続。

■ HCT駆動回路(未製作;検討中)

池田製作のHCT駆動回路を3Uボード化して搭載。可能ならば システムが単純になるが、重量、排熱の問題があるかもしれない。要検討。

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post 秋田谷 洋 (akitaya@astr.tohoku.ac.jp)