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LIPS CCD カメラ
2002年10月観測期における線形性特性

The linearity properties of the LIPS CCD camera in October 2002.

東北大・理・天文
秋田谷 洋

Nov. 18, 2003

概要:

LIPS用CCDカメラの、2002年10月観測期の設定における線形性を調べた。 測定には、複数の積分時間にてXe光源を照射して得られた光量-シグナル値の関係、 および、shutterless photon transfer法に基づく シグナル値分散 $\sigma _{\rm ADU}^2$-シグナル値$S_{\rm ADU}$の関係、 それぞれ2種の独立な方法を用いて、線形性を表す量、Linearity Residualsをも とに比較した。

光量-シグナル値の関係から、$2^{16}$ ADU (約140,000 electrons相当)にわたる ほぼ全出力シグナル値範囲で、$\pm 1\%$以内の良好な線形性を持つことが分かった。

また、一般には値 $\sigma_{\rm ADU}^2/S_{\rm ADU}$がカメラのゲイン値と一致し、 その値をもとに線形性の情報を得ることができるとされるが(Janesick 2001)、 ゲイン値がシグナル値に対して一定では無い場合は両者は必ずしも一致しないことを示した。 その上で、適当な仮定の上で真のゲイン値の分布およびLinearity Residuals を得る方法を示し、 シグナル値分散 $\sigma _{\rm ADU}^2$-シグナル値$S_{\rm ADU}$の関係から 得られる線形性特性が、光量-シグナル値の関係から得られる結果と矛盾しないことが分かった。

また、観測者が設定し画像のヘッダーに記録される露出時間に対して、 真の露出時間が 0.085 秒長くなっていることが、データ処理の過程で示唆され た。




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Hiroshi AKITAYA 平成15年11月20日